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第二十二の鉄人 | 東北地方在住 瀬谷 潤 | |
お金の世界の鉄の法則〜儲かっている人がいるということは、その裏で必ず損をしている人がいる |
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人は誰もが、多かれ少なかれ、「自分に都合の良い方に考えたくなる」、という気持ちを抱いていると思います。 マルチ商法や先物取引などで儲けている一部のミリオネアを見ていると、「自分も儲ける側に入れるのではないか?」という淡い幻想を抱いてしまう人も多いのではないでしょうか。 しかし、「儲かる話」と「損をする話」とは同意語なんです。今回はこのことについて考えてみたいと思います。 お金を儲ける方法は数多くあるように思われるかもしれませんが、投資や投機の世界だけでなく商売においても、儲けるには次の二つの方法しかありません。 「人を損させて儲けるか」 「人を得させて儲けるか」 「人を損させて儲ける」とは、詐欺や悪徳商法などを連想される方も多いかもしれませんが、何もそれだけでなく、株式投資や先物取引、マルチ商法なども含まれるとぼくは考えています。 投資や投機を実践する際、誰もが「自分は必ず儲ける側に居る」と、自分に都合の良い方に考える。というか考えたくなってしまう気持ちはよく分かります。しかし、すべての人が儲けられるということは、投資や投機の世界ではありえないんです。 妙なマルチ商法に熱を上げている人に、「共に豊かになりましょう」などと執拗に勧誘されたことが過去にありましたが、「皆で儲ける」ということは理論上不可能なんです。 なぜ、皆で儲けて、皆で豊かになることができないのか?というと、投資や投機やマルチ商法の世界では、「豊かになる人(儲ける人)」を一人作るためには、その何倍もの数の、「損をする人」がいなければならないからです。 冷静に考えてみてください。 「誰かが儲けている」ということは、その裏で必ず「誰かが損をしている」 お金の世界では、常にこの「鉄の法則」が働いているんです。 ところが唯一、不動産投資だけは、周囲の人を儲けさせながら(喜ばせながら)、尚自分自身も儲けていくことが可能なんです。 不動産投資において、「人を儲けさせて(喜ばせて)、尚自身も儲けていく」とはどういうことなのか? 例えば、毎月の管理(この場合の管理とは家賃の管理等、いわゆる大家としての管理です)は不動産業者に任せて、管理業務委託料を支払い、毎月儲けていただく。 入退去の際、必ず発生する内装に関しては、内装屋さんに対し、リフォーム代などは値切らずに、気持ちよく支払う。 もっともリフォーム代など、専門家にしかよくわからないものは、値切ればその分必ず素人にはわからないところで手を抜かれますし、次には値切られる分も上乗せして、見積もられることは明らかです。 最悪は業者に支払う際、送金手数料を差し引いて支払うことです。 相手も振り込まれた口座に、請求金額より例えば630円少なく振り込まれれば、「チェッ!振込手数料をけちりやがって」と思わず心の中で舌打ちすることでしょう。 やはり、受け取る側にとって、請求金額がぴたりと振り込まれた方が気持ち良いに決まっています。 振り込む際の送金手数料630円を差し引いて、その630円でビールを買って飲んでもおいしいでしょうか? それなら相手が通帳を確認する時の笑顔をイメージして、気持ちよく請求金額はきちんと送金し、送金手数料630円は「支払手数料」という必要経費に計上し、振替伝票と現金出納帳に記帳した後でビールを飲んだ方がよほどおいしいと思います。 もちろん、きちんと支払うとは、期間を空けずに速やかに支払うということも意味しています。 やはり、請求したにも関わらず、中々入金されないということは、請求をした相手側に、相当なストレスを与えるものだからです。 不動産投資をしていると、不動産業者さんだけでなく、内装屋さんや設備屋さん。鍵屋さん。建築業者さんや塗装屋さんなど、たくさんの人たちと付き合うようになります。(特に一棟物のアパートでは、除雪業者や灯油の販売業者も加わり、付き合う業者は多岐に渡ります) これら不動産投資における関係者とは、投資家にとって、自分自身に利益を与えてくれる「恩人」なんです。その恩人に対し、心配やストレスなどかけてはいけないんです。 感謝の気持をもって接っしていれば、やたらに値切ったり、振り込む際、送金手数料を差し引いたり、意味もなく送金を遅らせたり、などということはしなくなると思います。 こういう人たちが「又付き合いたい」、と思えるような良好な関係を築くことで、投資したマンションやアパートが陽のオーラで包まれることにより、円滑な不動産経営に繋がると信じています。 人を損させて儲けていくのは、商売でも何でもありません。 商売とは、人を儲けさせながら(喜ばせながら)、尚自身も儲けていくものだと思います。 入居者の方には、利便性の高い、安全で快適な居住空間を提供し、喜んで住んでいただくその対価として家賃をいただく。 このように、数ある投資や投機の中で、唯一不動産投資だけは、関わっているすべての人を喜ばせ(儲けさせ)ながら、自分自身も尚利益を上げていくことが可能であるのは、「不動産投資」というものが「不動産賃貸業」という商売だからです。 ぼくはこのような考え方で、20年以上も不動産投資を実践しているのですが、皆さんはどのようにお考えになるのでしょうか? 著書紹介 『住宅ローン地獄からの生還』 マイブックル 『住宅ローン破綻 競売があなたを救う〜実践者が語る最後の解決策』 早稲田出版 オフィシャルブログ 『瀬谷流プチ不動産投資日記』 |