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第二十二の鉄人 | 東北地方在住 瀬谷 潤 | |
たかが100万円。されど100万円〜100万円はお金の世界に入るための「入場料」 |
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日本人は、ほとんどの人が自分のことを「中流」だと思っているそうですが、果たしてそうでしょうか? ぼくは、この国には一部の「富裕層」を除いて、ほとんどの人は毎日ギリギリの生活をしながら、やっと生計を立てている「貧困層」だと思っています。 その根拠として、仮に一ヶ月間、まったく働かなくても大丈夫だという人が、一体どの位いるでしょうか? 給料日になると銀行のATMに長蛇の列ができるということは、それだけ皆ギリギリで生活している、ということを物語っているような気がします。 一ヶ月間、無収入だったとしたら、ローンの支払やら何やらで、たちまち行き詰ってしまう人は案外多いと思います。 ですから貯蓄という蓄えは絶対に必要です。 どんなに少なくても月収分。やはり当面の目標は100万円でしょう。 とりあえず100万円の蓄えがあれば、病気になっても、万一身内に不幸があっても、当座のお金はしのげるものだと思うからです。 ニュースなどで、一世帯あたりの平均貯蓄額が一千万を越えていると聞けば、我が身の所帯の貯蓄額の低さに嘆いてしまう人も多いことでしょうが、これはある意味数字のマジックで、一部の富裕層世帯が一世帯あたりの平均貯蓄額を押し上げているに過ぎません。 現実的には、日本人の世帯平均貯蓄額は500万円程度ではないでしょうか。 ところが現在、貯蓄なしという世帯がどんどん増えていると聞きます。 富める人は益々富み、貧しい人は益々貧しくなる。 格差社会は確実に進んでいるものと考えて間違いないでしょう。 それならば、どうすればお金って貯まるものでしょうか? この問いに対し、ぼくなら「使わないこと」と答えます。 そんな分かりきったような答えでは、あんまりだろうとおっしゃるなら 「無駄なお金は使わずに、生きたお金を使うこと」 つまり「生き金を使い、死に金は使わない」 こういう答えなら、少しは共感を得られるでしょうか? お金を貯めることができる人には、ある共通点があるような気がします。 そもそもお金を貯めることができる人は、お金というものがとても寂しがり屋で、甘えん坊で、そして臆病だという、本来お金が持っている性質をよく知っているということです。 だから、お金を貯めることができる人は、お金をとても大切にします。 言い換えれば、お金に感謝し、そして大切に使います。 財布の中身が乱雑で、一体いくら位の金額が入っているのかを把握していなかったり。買い物をした際にも、レシートはすぐに捨ててしまい、今日どの位のお金を使ったのかも分からない。というか分かろうともしない人には、お金の方から愛想をつかせて(?)離れていってしまうでしょう。 お金には、もうひとつの性質があります。 それは、「群れたがる」ということです。 0から100万円を貯めるのと、100万円から300万円を貯めるのとどちらが大変かというと、これはもう圧倒的に0から100万円を貯める方が大変です。 お金はある程度貯まり始めると、貯まる速さに加速度がついていくものだからです。 少しずつでも、通帳の残高が増えていくというのは楽しみでもあります。ある程度お金が通帳に貯まってくれば、使いたいという気持ちより、もっと増やしたいという気持ちになるのも自然な感情かと思います。 「投資の世界」を「お金の世界」と言い換えるなら、お金の世界に入るためには、最低限100万円は絶対に必要です。 少しきつい言い方をさせてもらいますが、100万円すら貯めることができない人に、投資を考える資格はありません。 ぼく自身、想い起こせば、とにかく積み立て預金を始めた当初は、何だか一万円札一枚一枚がバラバラで、何ともやるせない気持ちでした。 そんな中でも、自分の月給分が貯まった頃には少しずつ自信が付き始め、100万円に到達した頃には、「株でも買おうか?」「もう少し貯めれば、中古のマンションの頭金くらいにはなるんじゃないか?」「夢はでっかく、一千万円を目指してみようか?」 実際に一万円札100枚という塊を手にしてみると、今まで考えもしなかったお金の世界を意識している自分に気付きました。 だから100万円は、「お金の世界に入るための入場料」なんです。 前回ぼくは、お金を働かせるノウハウを持ち、そのためのシステムを構築し、実践していかなければ、お金持ちへの道のりは遠いと書きましたが、いくら頭でその理屈を理解していていたとしても、肝心のそのシステムを構築するための資金がなくてはどうすることもできない。これが現実です。 「貯蓄だけでは、お金持ちになれない」という前回の話とは矛盾するかもしれませんが、どんなに辛くても、コツコツと歯をくいしばり、100万円というタネ銭を貯めることから始めないと、物事は一歩も進まないものです。 「もう少し、給料が増えれば貯金ができるのに・・・・・」 今まで、何度この言葉を耳にしてきたことでしょうか。 はっきりと言わせていただきます。 今、貯蓄のできない人は、いくら収入が増えても、やっぱり貯蓄はできません。 なぜなら、給料から先ず貯蓄分を天引きし、「残ったお金で生活をやりくりする」、という習慣が身に付いていないからです。 こういう人は20万の給料が30万になったとしても、30万の生活をするようになるだけで、やっぱりお金は貯まりません。 お金を貯めることができる人は、20万円の収入なら、その2割の4万円を貯蓄し、残った16万円で生活するという習慣が身に付いています。 それではこの人が30万円の収入になったら、14万円を貯蓄できるようになるのかというと、決してそんなことはなく、30万円の2割である6万円を貯蓄して、残った24万円で生活するようになります。 なぜなら、収入というものは、増えれば増えるほど、出費も又増えてしまうものだからです。 要は収入の2割を貯蓄する習慣さえ身に付いていれば、確実にお金は貯まっていくものです。 2割が無理なら1割でも構いません。 いくら収入があっても、「入ってきたお金をすべて使ってしまう」、ということは、「余裕がない」ということと同意語です。 1割が無理なら毎月1万円でも良いと思います。 ぼくも最初に始めた天引きによる積立預金は、毎月2万円でした。 仮に、毎月2万円を積み立てたとしても、1年で24万円にしかならないのですから(100万円を貯めるまでは、利息のことなど一切考える必要はありません)、「マンションの窓代にもならないのではないか」という気持ちになるのも分からなくはないのですが、この一歩を踏み出せるかどうかで、10年後20年後には雲泥の差となって現れてしまうものです。 貯蓄のできないことを性格のせいにする人もいるかもしれません。 ぼくも貯蓄は苦手な性格です。 でも大丈夫。習慣は性格の10倍の力を持つといいます。 要は、貯蓄をする習慣さえ身に付けてしまえば、自然とお金は貯まっていくものです。 実際に100万円というお金を手にすれば、誰もが多かれ少なかれ「お金の世界」を意識しだすはずです。 間違っても、ここから一万円札一枚抜いて、飲みに行こうとは考えないものす。 確かに今の時代、100万円というお金は決して大きな額ではありません。しかし安直に貯めることのできない額であることも又事実です。 先ずは自分の月収分を目標に貯蓄を始めましょう。 月収分が貯まる頃には楽しみも増えて、無理なくお金を貯める習慣が身に付きだすはずです。 30年ほど前、初めて天引き預金を始めるために手続を終えた銀行から帰り道、ぼくの頭の中では、なぜか水前寺清子の『三百六十五歩のマーチ』のメロディーが繰り返し流れていたのを今でもはっきりと覚えています。 「千里の道も一歩から。始まることを信じよう」 貯蓄も投資も、この言葉を信じ、じっくりと腰を据えて始めるしかないものだと思います。 著書紹介 『住宅ローン地獄からの生還』 マイブックル 『住宅ローン破綻 競売があなたを救う〜実践者が語る最後の解決策』 早稲田出版 オフィシャルブログ 『瀬谷流プチ不動産投資日記』 |