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株式会社アパマンプラザ
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不動産用語集

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顕名説

 【けんめいせつ】

 代理の本質を説明するための学説のひとつ。
代理の本質は、「他人の行為の効果が本人に帰属する」ということであり、これを「他人効」という(詳しくは他人効へ)。
顕名説とは、この他人効が発生する理論的根拠を「顕名」に求めるという学説である。

すなわち、顕名説では、顕名という意思表示(=代理人が「本人のために代理行為を行なう」ことを外部に示すこと)により、はじめて代理が成立すると考える。
そのため顕名説の立場では、有効な顕名をしないままに代理人が行動したときには、代理は成立せず、その代理人の行為は代理人自身に帰属することになると考える。
しかしこの顕名説は通説ではなく、代理権説が通説である。
(詳しくは顕名へ)


権利落ち

 【けんりおち】

 配当などを受け取る権利がなくなること。「配当落ち」ともいう。

株主は会社に対して、配当請求権などの権利を行使することができるが、この株主の権利を行使するためには、会社側が設定する一定の期日において株主であることが必要とされている。この一定の期日は「権利確定日」と呼ばれている。(通常、権利確定日は決算日と同じ日である)

ただし、上場株式・上場されている不動産投資信託の場合には、配当や分配金を受け取るためには、権利確定日から3営業日をはさんで、それより前に購入しておくことが必要とされる。これは証券取引所を通じて売買する都合上、代金の決済等に3営業日が必要とされるためである。

具体例で説明しよう。ある上場不動産投資信託において、投資法人がその決算日である「2004年6月30日(水曜日)」を権利確定日に指定したとする。この場合、次のような日程となる。

6月24日(木曜日)権利付き最終日
6月25日(金曜日)権利落ち日
6月26日(土曜日)休業日
6月27日(日曜日)休業日
6月28日(月曜日)
6月29日(火曜日)
6月30日(水曜日)権利確定日(=決算日)

このように、6月25日(金曜日)、6月28日(月曜日)、6月29日(火曜日)という3営業日が代金決済等のために必要な期間である。従って、分配金を受け取る権利を取得するには「2004年6月24日(木曜日)午後3時」までに証券取引所で投資口の売買を成立させておく必要があるのである。

このとき、分配金の権利を取得できる最後の日(6月24日)は「権利付き最終日」、その反対に分配金の権利をもはや取得できない最初の日(6月25日)は「権利落ち日」と呼ばれている。

このようにわずか1日の違いで、分配金の有無が分かれるため、「権利付き最終日」と「権利落ち日」では、投資口の取引価格に差が生じることが多い。

例えば、上記の例で6月24日の投資口の取引価格が55万円、投資家が期待する分配金(=1会計期間である6ヵ月分の分配金)が投資口1口当たり1万円であったとしよう。この場合、翌日の6月25日には、投資口の取引価格が54万円になるという可能性が考えられる。

ただし、実際には投資口の取引価格は、その投資法人の将来の業績を反映するものであるので、決算日に業績の上方修正の公表が期待される場合には、権利落ち日になっても、取引価格があまり下がらない場合もありうる。

例えば上記の例で、その投資法人が次のように予想分配金を公表するものと仮定しよう。

1)2004年2月下旬
前期(2003年7月〜12月)の決算(確定値)の発表が行なわれた。それと同時に、今期(2004年1月〜6月)の予想分配金を公表した。このとき予想分配金は「1万円」とされていた。

2)2004年6月30日(証券市場終了時間より後)
今期(2004年1月〜6月)の予想分配金を上方に修正して公表した。修正後の予想分配金は「1万7,000円」とされた(すなわち7,000円の上方修正)。

仮にこのように予想分配金が6月30日に大きく上方修正されるとすると、6月25日の権利落ち日においては、投資家の多くがこの上方修正を期待しているならば、投資口の取引価格はさほど下がらない可能性がある。

もちろん6月25日の時点では、6月30日の上方修正は、投資家は知らないのであるが、実際には投資口の取引価格は将来を織り込んで形成されるため、このような現象が起きる場合がありうる。


権利確定日

 【けんりかくていび】

 配当の受取りなどの株主の権利が確定する日のこと。通常は決算日である。

株主は会社に対して、配当請求権などの株主の権利を行使することができるが、この株主の権利を行使するためには、会社側が設定する一定の期日において株主であることが必要とされている。この一定の期日を「権利確定日」と呼んでいる。

不動産投資信託においても同じように「権利確定日」が設定されている。

例えば、ある上場不動産投資信託において、投資法人がその決算日である「2004年6月30日(水曜日)」を権利確定日に指定したとする。
この場合、この投資法人から分配金を受け取るためには、投資主は「2004年6月30日」において投資主として名簿に登録されている必要がある。(一般的には投資主は保管振替制度を利用するので、投資主の氏名が「実質投資主名簿」に登録される必要がある)

ただしここで注意しておきたいのは、権利確定日において実質投資主名簿に氏名が記載されるためには、投資口の購入は、3営業日をはさんで、それより前に購入を終えておかなければならないということである。つまり上記の例で言えば、「2004年6月24日(木曜日)の午後3時」までに証券取引所で投資口の購入が成立する必要がある。

これは上場株式や上場不動産投資信託の場合には、証券取引所を通じて売買するため、代金決済などの関係から3日間の空白が生じるからである。上記の例で言えば、6月25日(金曜日)、6月28日(月曜日)、6月29日(火曜日)という3営業日が空白期間ということになる。
(この点について詳しくは「権利落ち」参照)


権利質

 【けんりしち】

 質権は動産・不動産に設定されるのが原則であるが、債権・株式などの財産権にも設定することができ、このような財産権に質権を設定することを権利質という(民法第362条から第368条)。


権利証

 【けんりしょう】

 不動産の所有権移転登記を行なう際に、不動産の売り主が登記所へ提出する「登記済証」のことを「権利証」とも呼ぶ。


権利証(登記済証)

 【けんりしょう(とうきずみしょう)】

 権利に関する登記済証のことを略して権利証という。広義には登記所から登記済みの証明として交付を受けたすべての書面を登記済証というが、権利に関する登記済証とは、登記名義人がその権利を保存、設定、移転等により取得した登記の際、登記所から登記済みの証明として交付を受けた書面をいう(不動産登記法60条)。当該権利の登記名義人たることを表象する書面であり、その人が将来登記義務者として登記申請する場合には、その申請意思の担保として添付を要求される(同法35条1項3号)。もし登記済証が滅失、または紛失したときは保証書によることになる(同法44条)。なお、所有権の登記ある不動産にについての合筆、合併登記の登記済証は、その権利に関する登記済証として扱われる(同法60条1項)。


権利登記

 【けんりとうき】

 土地・建物に関する権利の状況・権利の変動を表示した登記のこと。
権利登記は、一筆の土地または一個の建物ごとに作成される登記記録のうち、権利部に記載される。


権利の一部が他人に属する場合における売り主の担保責任

 【けんりのいちぶがたにんにぞくするばあいにおけるうりぬしのたんぽせきにん】

 民法第563条の規定により売買契約における売り主が負うべき無過失責任のこと。

(1)売り主の担保責任
民法では、売り主が責任を果たさない場合には、買い主は売り主の債務不履行責任を追及できると定めている(民法第415条:損害賠償、民法第541条:解除)。しかしこのような債務不履行責任を買い主が追及できるのは、売り主に帰責事由(故意または過失)がある場合だけである。

しかしこれでは買い主の保護に欠け、売買契約への信頼性をそこなうことになりかねない。そこでわが国の民法では、売り主に帰責事由がない場合(すなわ売り主が無過失である場合)であっても、一定の場合には売り主が買い主に対して責任を負うと定めている。このような売り主の無過失責任が「売り主の担保責任」である。

(2)民法第563条による売り主の担保責任
売り主の担保責任のひとつとして、権利の一部が他人に属する場合における売り主の担保責任がある(民法第563条)。
例えば、土地建物を土地1,000万円と建物2,000万円の合計3,000万円で購入したが、実は土地所有権は他人のものであって借地権付きの建物を購入したことに、買い主が契約後に気付いたとする。
この時、この土地の借地権の相場が600万円であったとするなら、この物件の正味の価値は2,600万円であり、買い主は400万円払い過ぎたことになる。また借地権付き建物だと知っていたならそもそも購入しなかったということもありえるだろう。
そこで民法ではこのような場合について民法第563条で、売り主の無過失責任を認めているのである。民法第563条の内容は具体的には次のとおり。

(ア)善意(権利の一部が他人に属することを知らなかった)の買い主は、売り主に対して、代金減額請求、契約解除、損害賠償請求ができる。売り主はたとえ無過失であったとしても、代金減額請求・契約解除・損害賠償請求を拒絶することができない。
(注:ただし契約解除は、事情を知っていれば買い主が買わなかったであろう場合にのみ行なうことができる)

(イ)悪意(権利の一部が他人に属することを知っていた)の買い主は、売り主に対して、代金減額請求はできるが、契約解除および損害賠償請求はできない。
(注:悪意の買い主は、民法第563条では契約解除・損害賠償請求ができないが、売り主に故意過失がある場合であれば、売り主の債務不履行責任を追及することはできる)

(3)権利を行使できる期間
上述の(2)に挙げた民法563条による買い主の代金減額請求権・契約解除権・損害賠償請求権は、買い主が事情(権利の一部が他人に属すること)を知った日から1年以内に行使しなければならない(民法第564条の規定による)。
また悪意の売り主の場合には、はじめから事情を知っていたのであるから、契約の日から1年以内に代金減額請求権を行使しなければならないとされている(民法第564条)。


権利能力

 【けんりのうりょく】

 法律上の権利・義務の主体となることができるという資格のこと。
人間(自然人)は生まれながらにして、このような権利能力を有するとされている(民法第1条の3)。
また社団法人などの法人も権利能力を有することとされている(民法第43条)。

なお、出生前の胎児については、原則として権利能力を有しないこととされているが、相続・遺贈・損害賠償については出生前の胎児であっても権利能力があるものとみなされる。ただし死産の場合には初めから権利能力がなかったこととなる(民法第721条、第886条、第965条)。


権利能力なき社団

 【けんりのうりょくなきしゃだん】

 法人は法律の規定に従って設立される必要がある(民法第33条)が、法律の規定によらないで設立される非営利的な団体のことを「権利能力なき社団」と呼んでいる。

わが国の法制度では、法人は大きく分けて、次の3種に分類できる。

1)社団法人・財団法人(民法上の法人)
2)株式会社などの営利法人(商法等の法律による法人)
3)中小企業協同組合などの特別法にもとづく法人

それゆえ、例えば、同窓生の親睦という目的で法人を設立しようとしても、上記の1から3のいずれにも該当しないので、法人になることができなかったのである。

そのため、わが国には、法人となっていない非営利的な団体が無数に存在しているのが現状であり、こうした団体のことを「権利能力なき社団」と呼んでいるのである。

名前こそ「権利能力なき」となってはいるが、実際には法人と考えて良いような規模と資産を持っているケースも多数ある。

こうした「権利能力なき社団」は、銀行と取引し、不動産を購入・賃借するなどの活動を行う上で非常な不便を強いられているのが実情である。具体的には、権利能力なき社団は、所有する不動産を登記する場合には、代表者個人の名義の登記とするか、または総構成員の共有名義の登記にする必要がある。肩書付の代表者名義の登記は許されない(なお銀行預金については、肩書付の代表者名義の預金が認められている)。

なお、わが国では「特定非営利活動促進法」が98年12月に施行されたことにより、権利能力なき社団にも法人格を取得する道がようやく開かれたが、実際にこの法律により法人格を取得したケースはまだ少数にとどまっている。

その理由は「特定非営利活動促進法」はあくまで公衆のために便益を提供するような団体を対象にしているが、「権利能力なき社団」の圧倒的多数は、同窓会、互助会、町内会などの相互扶助目的の団体であるので、特定非営利活動促進法になじまないためであろうと考えられる。

このような実情を考慮して、法務省はつい最近になって、同窓会、互助会、町内会などに適した法人形態として、「中間法人制度」を創設した。この制度は平成14年4月1日から施行されている。


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